情報提供者:案件スタッフ
自己破産による免責から5年。
「これでブラックリストから解放されたはずだ」と、希望を持って信用情報機関(CIC)の情報を開示してみたら、そこには見慣れた「A」のマークが…。
特に、携帯電話の割賦払いや、一部の信販会社の項目でこの問題が多発しており、多くの方が「なぜ消えないんだ」と絶望しています。
しかし、安心してください。
その問題は、弁護士に頼らずとも、あなた自身の手で解決できる可能性が非常に高いです。
今回は、そのための具体的な手順を、専門家の見解を交えながら徹底的に解説します。
なぜ「Aマーク」だけが消えないのか?
この問題の原因は、ほとんどの場合、以下の2つのどちらかです。
原因1:相手の会社で「契約が継続中」になっている
CICの異動情報は「契約終了後5年間」で削除されるのがルールです。
しかし、自己破産をしても、相手の会社側(例えばソフトバンクなど)で契約の「終了処理」がされず、契約が継続している状態になっているケースが非常に多いのです。
契約が続いている限り、延滞情報である「Aマーク」も永遠に消えることはありません。
原因2:そもそも「法的免責」の情報が登録されていない
本来、自己破産の手続きが正常に完了すれば、CICの情報には「終了状況:法的免責」と記載されるはずです。
これが記載されておらず、単に「Aマーク」だけが残っている場合、当時の弁護士からの通知漏れや、相手の会社側の処理漏れの可能性があります。
【実践編】異動情報を自力で消すための3ステップ
では、具体的にどうすればいいのか。以下の3ステップで行動してください。
Step 1:2つの「決定通知書」を準備する
まず、自己破産手続きの際に裁判所から発行された、以下の2つの書類を探してください。
- 破産手続開始決定
- 免責許可決定
もし当時の弁護士と連絡が取れなくても、この2つの書類の原本かコピーがあれば問題ありません。
Step 2:問題の会社に直接電話する
次に、Aマークが残っている会社のカスタマーサポートに直接電話をかけ、状況を伝えます。
例えばソフトバンクの場合であれば、以下の番号になります。
ソフトバンクカスタマーサポート 総合案内:0800-919-0157(無料)
電話が繋がったら、以下のように伝えてください。
「〇年前に自己破産の手続きをした者ですが、CICの信用情報を確認したところ、貴社の情報にまだAマークが残ったままになっています。おそらく契約が終了扱いになっていないか、免責の情報が反映されていないと思われますので、情報の修正をお願いしたいのですが、どのような手続きをすればよろしいでしょうか。」
Step 3:指示に従い、書類のコピーを送付する
電話をすると、高確率で「Step1で準備した2つの決定通知書のコピーを送付してください」と案内されます。
指示された送付先に書類のコピーを送れば、あなたのやるべきことは完了です。
その後、相手の会社側で処理が進めば、1〜2ヶ月後にはCICの情報が更新され、Aマークが消え「法的免責」という記載に変わります。
まとめ:諦めずに、まずは一本の電話から
5年以上も消えないAマークを前に、絶望的な気持ちになるのは当然です。
しかし、その原因は単なる事務的な処理漏れであることがほとんどです。
専門家に高い費用を払う前に、まずはあなた自身で問題の会社に電話をかけるという第一歩を踏み出してみてください。
その一本の電話が、あなたの新しい信用情報への扉を開く鍵になります。
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